Column コラム

「やりたいこと」が分からない人へ。

よく、「やりたいこと」が分からないという人から相談を受けます。
どうゆう内容が多いかというと仕事に関するものが多いです。

ここでは、「仕事」において「やりたいこと」分からない人への対応方法についてメインに採り上げ、その他の分野については簡単に触れていきます!

まずは、やりたいことが分からなくなってしまう「理由」からみていきます。

やりたいことが分からなくなる「理由」

仕事において、「やりたいことが分からない」という人が多いことには理由があります。
ご自身に当てはまるものはあるでしょうか?

選択肢が多すぎる

まず、日本は不景気だと言われていても恵まれている国であり、職業の選択肢が無数にあります
人は選択肢が多すぎると、選べないという状況に陥ります。そのため、「やりたいこと」がはっきりとしないまま、とりあえず就職してしまったという人がいます。

会社・職業選びには、育った環境、受けてきた教育なども大きく影響しており、日本においては大学の学部選びの時点で、自分が思い描く人生と全く違う方向を選択してしまう人も大勢いるようです。(ちなみに筆者もその一人です)

理想と現実のギャップ

仕事に関して、「やりたいこと」が分からず、今やっている仕事がやりたいことと違うと感じている人は多くいます。

具体的にどのような「悩み」を持っているのでしょうか。
面談するなかで、以下のようなお話しがでてきました。

【共通事項】
・興味のある業界・企業に入社したが、配属された部署ではイメージしていた仕事が全くできない。
・トップダウン型の組織はやらされ感が強く、自分のやりたいことと違うと感じる。
・今の仕事は全然面白くないが、好きなことを仕事にするなんて夢のまた夢の話。

【製造部門】
・エンジニアの数が少なく、絶えず忙しい。目の前のタスクをこなすことで精一杯。
・体力・気力の限界を迎え、本来の力を発揮できない状態になってしまう。

【営業部門】
・目標を達成しても、また次の目標がある。結果を出し続ける方法が分からない...

上記の例から共通して言えることは、その会社に就職する前に自分が持っていたイメージと、現実の業務内容や仕事における期待値️(責任感の大きさ、納期、目標)とのギャップが大きくあるということです。

また、時間の経過とともに会社自体も変化していきます。成長とともに組織は効率性を求めて変化していくため、働く人の役割は創業当初と同じではなく変わっていくことが一般的です。

会社からの従業員に対する評価基準も時代の変化に伴い変わっていきます。評価のポイントは会社が必要とする人材像が強調されることから、「求められていることは、やりたくない・できない」→「やりたいこと」が分からないという悩みを持つに至る人もいます。

このような理想と現実のギャップから、「やりたいこと」が分からない、「自分が求めていたことはこんなことだったかな」と思い悩むのです

「誰かの価値観」や「条件」による選択

NLP(神経言語プログラミング)という心理学には、「ニューロ・ロジカルレベル」という概念があります。

人の意識を6つのレベル(1.存在意図 2.自己認識 3.信念・価値観 4.能力 5.行動 6.環境)に分類しており、上位のレベルのものは下位のレベルに影響を与えるというものです。

特に、上位にある「自己認識」「信念・価値観」は、行動に大きく影響を与えます。
そのため、就職活動をしていた際のご自身の「自己認識」「信念・価値観」が、職業選びという「行動」に繋がっています。

例えば、自分には営業なんて無理だから、事務職しかできないというような「自己認識」をしているのであれば、営業職を選ぶことはないでしょう。

あるいは、「土日休み」・「福利厚生がしっかりしている」・「転勤がない」というな『条件』で選んでいる場合に、やりたいことが分からなくなってしまう人も多くいます。
これは、自分が想像上で持っている「働きやすさ」を重視したいという価値観であるため、本当に自分自身が抱いている『価値観』ではないことがあります。

もしかすると、土日休みでなくても、自分にとってやりがいのある仕事であれば、休みの曜日は関係ないかもしれません。土日関係なく、自分でいつでも自由に休みを決められたらどうでしょうか?

福利厚生という面で、例えばスタートアップ企業で、育児休暇の制度がまだなかったとしても、自分にはまだ結婚も出産の予定もなく、その会社で何年も働き続けるかも分からないのに、育児休暇制度は自分にとって本当に必要なのでしょうか?
仮に歳を重ねて自分やパートナーが妊娠した場合、その会社で働き続けたいのであれば、自分で育児休暇制度を作っていけるとしたらどうでしょうか?

多くの人は、「条件」で会社を選びがちです。
さらには、結婚相手に対しても「条件」で選んでしまう人が多くいます。

「大企業や公務員は安定だ」、「これからの時代はエンジニアとして手に職をつけた方が良い」というような、自分の意志ではない、一般的に良いと思われているような価値感で会社や職業を選んでしまったために、実際に働いてみて、自分の望んでいたものと違うと思い悩む人も実に多く存在します。

条件や世間一般の価値観ではなく、自分が大切にしている「価値観」や、これをやっていると楽しい・やりがいを感じるなどの「感情」を大切にすることがポイントです。
自分自身の大切にしたい価値観を見失い、感情を誤魔化して行動していると、どんどん自分が望む人生から遠ざかってしまいます。

やりたいことが分からない人へのアプローチ方法

さて、ここまでで「やりたいことが分からなくなってしまう理由」についてみていきました。
今、やりたいことが明確ではない方は、ご自身の中に「種を植える」という作業が必要になっていきます。
いつか、その種から芽が出て、花が咲くように、やりたいことが明確になることでしょう。
LOVE LIFE COACHINGのコーチングとNLPを組み合わせた独自のアプローチ方法をご紹介します!

価値観を洗い出す

まず、自分が何を大切にしているかという「価値観」が重要であるというお話しをしました。
そのため、まずは、「価値観」を洗い出していきます。ここでは「仕事」だけではなく、「人生」という大きなテーマで実施するとより良いでしょう。

1.小さなメモ用紙を20枚用意し、「人生において大切なこと」の価値観を書き出していく
 (1枚に1つ「短い単語」で価値観を書く)
2.その単語を「大切なもの順に並び替える
3.その単語一つひとつに、現在の満足度は10点中何点か点数をつける
4.それぞれの「価値観」を高めていくために、日々どんな行動をとっていけばよいか考え、行動に移す

価値観に沿って生きていくことで、人生の満足度が上がり、やりたいことが見えてくることがあります。
このワークは1人よりも、2人ペアで実施する方がやりやすく、集中できます。
A:話をする人 B:「人生において大切なものは?」と質問をして話し手の価値観をメモをする人
に分かれて実施します。

ただし、価値観を洗い出したところで、行動に移せる方はなかなか少ないかと思います。
コーチに依頼したり、仲間を増やしたりして、行動に移すための『仕組み』を作ることがポイントになります。

やりたいことは「動詞」で考える

例えば、「商社」や「化粧品会社」で働きたいという「名詞」で仕事を選び、実際に働くとなった際にギャップが生まれることが多くあります。本当は化粧品会社で企画の仕事がしたかったけれど、コールセンターに配属されてお客様対応をすることになった... 等。
会社や組織の中では、配属部署や業務内容によって仕事内容が大きく変わるので、「名詞」で仕事を選んだ場合にギャップを感じてしまいます。

では、「動詞」で考える、とはどういうことでしょうか?
それは、自分が好きなこと・夢中になれること・やりがいを感じられることを「動詞」で考えてみるのです。

例えば、
・「ものを作る」ことが好き
・「教える」ことにやりがいを感じる
・「人と話す」のが楽しい
・「データ分析する」ことに面白味を感じる

など、『動詞』で考えると、その職場環境で楽しめること、やりがいを感じられることが現れてきます。
あなたが楽しいと感じることや夢中になれること、やりがいを感じられることはどんなことでしょうか?


自分では『動詞』が見つけ出せないという方は、人に話してみると良いです。
誰かに話すことで、気づきを得られることがあります。

LOVE LIFE COACHINGのセミナーでは、『フューチャーモチベート』というワークを体験できます。
そこでは、幼少期の体験から、夢中になったことや楽しかったことを洗い出し、遊びの要素を取り入れた「動詞」を見つけ、日々の仕事に活かしていくことができます。

その他のアプローチ方法

最後に一般論的な解答になりますが、以下のようなアプローチ方法があります。

・自分の強みを出来るだけ書き出し、読み上げてみて自分を見つめる。
・何のために活動するのかを自問自答する。
・近江商人の三方良し(売り手良し、買い手良し、世間良し)が実現できる対応を見つける。
 ※まずは自分の幸せについて、考えてみましょう
・将来のドリームマップを作り、今の自分に必要なもの・足りないものを発見する。
・80歳でイキイキ現役生活を送るために必要なものを考える。


「今の自分には無理だ」とどこかで感じていても、実現する方法に目を向ければ、いくらでも実現するための方法や手段は出てきます。とは言っても難しいよ〜。と感じるのが人ですね。

まずは、自分の気持ちに素直に、そして正直になることがとても大切です。すると、「無意識」のブロックが外れ、見えなかったものが見え、「やりたいこと」が分かるようになります。

「やりたいこと」が分からないとき、そこからいち早く抜け出したいと感じるでしょう。早く答えが欲しくても、迷ったときに何をすれば良いか分からなくなることもあります。

だけれども、「答えはあなたの中にあります」

そのため、自分でじっくりと考えることが必要なのです。そのようなときに大きな味方になるのがコーチングです。
コーチングの特徴は自分の最良の答えを見つけるお手伝いがしてもらえることにあります。

やりたいことが見つかった暁には、そこへ向かって走ることが楽しくなるでしょう。
きっと自由で素晴らしい世界があなたを待っています。